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海の恵みの微細藻類で、極上ウニ育成

2025年7月1日

 東京都内のR&Dセンターにおいて培養した海洋性珪藻であるキートセロスグラシリス(Chaetoseros gracilis、以下「キートセロス」)を北海道のウニ種苗センターでエゾバフンウニ幼生に給餌し、稚ウニへの生育に成功したことをご報告いたします。
 ウニの成体はコンブやワカメなどを食べながら成長しますが、受精卵から発生した直後の幼生は肉眼では見えないほど小さな微細藻類であるキートセロスを食べて成長します。アルヌールはこれまで培った培養技術を生かしてキートセロスを高濃度に培養し、北海道のウニ種苗センターで飼育中のエゾバフンウニ幼生に給餌することで八腕プルテウス幼生(図1)、変態期(図2)を経て稚ウニ(図3)まで成長することが確認されました。
キートセロスは希少成分であるフコキサンチンを含んでいることが知られていますが、この希少成分に加えて豊富な栄養価を持つことからウニ以外にも二枚貝、ナマコ、甲殻類種苗の飼料として利用されております。今後は市場が拡大していく、陸上養殖においてウニ以外にも様々な種苗現場で生物飼料として活用することを目指してまいります。

◆陸上養殖について
 陸上養殖は、水産資源の安定生産に加え、輸送コストや環境負荷の低減、地域経済の活性化にもつながることから、持続可能な社会の実現に不可欠な技術として注目されています。
1. 持続可能な水産資源の確保
 天然の漁獲量は、気候変動や海洋汚染、乱獲などにより減少傾向にあり、将来的な食料供給への不安が高まっています。陸上養殖は、環境を管理できるため、安定した生産量を確保でき、持続可能な水産資源の供給源として期待されています。
2. 環境負荷の低減
 海面養殖は、養殖場周辺の海洋環境に影響を与える可能性があります。一方、陸上養殖は、閉鎖循環システムを利用することで、水質汚染を抑え、環境負荷を低減できます。また、消費地に近い場所で生産することで、輸送に伴うCO2排出量も削減できます。
3. 地域経済の活性化:
 陸上養殖は、都市部や内陸部など、立地条件に制約が少ないため、地方創生や雇用創出にも貢献できます。また、地産地消を促進することで地域経済の活性化にもつながります。

アルヌールでは下記のような技術の提供を行っております。お気軽にお問い合わせください。
《微細藻類の屋内培養・培養条件検討の受託、培養装置の導入支援、培養技術提供、バイオリアクターの販売、培養藻類内容物の抽出・精製方法の研究、CO2削減や環境にやさしい機器等の販売》

株式会社アルヌール ALNUR Co., Ltd.

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